長時間のデスクワーク、仕事に集中するあまり気がつくと肩や首、背中がガチガチ。
そんな背中や肩のコリに悩む毎日を繰り返している方は多いのではないでしょうか?
今回はストレッチやマッサージという方法ではなく、日頃使われていない首や肩甲骨の部分を動かして背中や肩のコリが解消される方法をご紹介します。
背中のコリ解消エクササイズをする前に
まず、この背中のコリ解消エクササイズをする前にエクササイズ中の姿勢についてご説明します。
- 椅子は引出し、机から離して座ります。
- 深く腰掛けないで、椅子の前側に浅く座ります。
- 机に寄り掛かっても転ばない程度に離れて座ります。
- 体は床に対して45度の角度で座ります。(両脚が近すぎないようにお腹も机から離します)
このエクササイズの基本の姿勢です。
- 両肘を外側に張って、両腕を机の上に置き、手の平どうしは重ねます。(右手の甲、左手の甲どちらが上でも構いません)
- 両足は床にしっかりとつけます。
ポイント
- この基本姿勢をとったとき心地よく呼吸ができるかに注意してください。
- 額を手の甲にのせてみて胸や背中が窮屈な場合は座る位置が近すぎるのかもしれません。
そういう時は、もう少し机から離れて座るようにします。(両腕が机に寄り掛かっていられる位置で)
背中のコリ解消エクササイズの手順
背中のコリ解消エクササイズの手順をご紹介します。
step
1自分の体の動きを確かめてみましょう
眼鏡をしている人は外してください。
両肘で机に寄り掛かり両手を重ねます。
手の甲に額を付け、肘を張ったまま頭を上げて天井の方をゆっくり楽に見上げたり、また額を手の甲に戻してください。
3~5回繰り返します。
- どうやって頭を持ち上げていますか?
- 頭を持ち上げて楽に見られるのはどのくらいでしょうか?
- 今お部屋のどこが見えていますか?
- 腰に動きを感じますか?
step
2肩甲骨の動きを良くする動き
両肘で机に寄り掛かります。
手を顎の方に持って来て自分の顎を支えます。
ゆっくりと右肘を前に滑らせます。
動いている間、手は顎につけたままです。
小さな動きから始めます。
3~5回繰り返します。
- 肘をどのくらい楽に前に滑らせることができますか?
- 前に滑らせる間、肩甲骨が動いているのを感じられますか?
手を顎から離して座って休みます。
両肘に寄り掛かって、手を顎の方に持って来て自分の顎を支えます。
ゆっくりと左肘を前に滑らせます。
3~5回繰り返します。
- こちらはどのくらい楽に前へ滑らせることができますか?
- 前に滑らせる間、肩甲骨が動いているのを感じられますか?
手を顎から離して座って休みます。
両肘で机に寄り掛かります。
手を顎の方に持って来て自分の顎を支えます。
今度は両肘を前へ滑らせます。
小さな動きから始めて、楽に行けるところまで滑らせます。
3~5回繰り返します。
- 滑らせる度に肩甲骨が動くのが分かりますか?
- 腰に動きを感じますか?
- 背中や胸を使って動きましょう。
手を顎から離して座って休みます。
注意ポイント
この動きでは、手を顎につけたままにして肘を前に滑らせるというのがポイントです。
こうやって手を顎に固定して動こうとすると難しくありませんか?
それは、このポジションをとることで肩甲骨を動かさざるを得なくなるからです。
ですから、肩甲骨の動きが悪い人にとってはこの動きは難しいと思いますので、小さな動きから始めて下さい。
どのくらい動くか?ということは重要ではなくて、肩甲骨が動いているんだ!とイメージしてください。
肩甲骨の動きが感じられないとしても、イメージするだけで動きを担っている脳の方に情報が届きます。
更に両肘を前に滑らせると肩甲骨だけでなく、胸や腰の背骨も動きに関わっていることに気づくでしょう。
step
3さらに肩甲骨の動きをよくするエクササイズ
両肘で机によりかかり、手の甲を重ねます。
顔を左に向け、右の頬を手の甲につけます。
顔を左に向けたまま、頭を手の甲から少し浮かして左の方に滑るように動かして元の位置に戻ります。
3~5回繰り返します。
- 鼻を左肘の内側に近づけるようにゆっくりと顔を滑らせます。
- 左肘に近づけていく間、顔はずっと左に向いているようにします。
- まるで左肘のにおいを嗅ぐようなイメージで鼻を近づけます。(左肘ににおいがあるかは分かりませんが(笑)イメージです)
頭を真ん中に戻して休みます。
次に顔を左に向けたまま後頭部を右肘に近づけます。
3~5回繰り返します。
- 後頭部が右肘に近づいて元の位置に戻る間、顔はずっと左を向いたままです。
- 動きの間、顔が床の方、下に回ったり、上を向いてしまうようなら動きを今より小さくしましょう。
頭を真ん中にして休みます。
左側を見ながら、鼻を左肘に近づけたり、後頭部を右肘に近づけて頭を左右に動かしていきます。
3~5回繰り返します。
- 頭が左右に動く時、肩の動きに注意を向けましょう。
- 肩が交互に上がり下がりしていると感じられるでしょうか?
動きをやめて体を起こして座って休みます。
注意ポイント
ここでは、動きの間ずっと顔を左に向けたままにしていることがポイントです。
例えば、同じ動きを顔を下に向けたままで左右に頭を滑らせてみてください。
これだとそこまで難しくないと思いますが、顔を左に向けたままにして動かそうとした途端、動かしにくくなると思います。
それは、このポジションをとることで肩甲骨を動かさざるを得なくなるからです。
更には頭を動かしていますから胸や腰の背骨も動いています。
背中のコリや肩コリのある人は肩甲骨だけでなく背骨の動きも悪くなっていることが多いのです。
どのくらい動けるか?とういことは重要ではなく、肩甲骨と胸や背中の背骨が動いているんだ!とイメージしてください。
イメージするだけで動きを担っている脳の方に情報が届き、だんだんと動きがスムーズになってきます。
では、上の注意ポイントに気を付けながら同じ動きを今度は反対でやっていきましょう。
両肘で机に寄り掛かり両手を重ねます。
顔を右に向け左頬を手の甲につけます。
鼻を右肘に近づけるようにして頭を動かします。
3~5回繰り返します。
- 鼻を右肘の内側に近づけるようにゆっくりと顔を滑らせます。
- 右肘に近づけていく間、顔はずっと右に向いているようにします。
次に後頭部を左肘に近づけます。
3~5回繰り返します。
- 後頭部が左肘に近づいて元の位置に戻る間、顔はずっと右を向いたままです。
- 動きの間、顔が床の方、下に回ったり、上を向いてしまうようなら動きを今より小さくしましょう。
右側を見ながら鼻を右肘に近づけたり後頭部を左肘に近づけて頭を左右に動かしていきます。
3~5回繰り返します。
- 頭が左右に動く時、肩の動きに注意を向けましょう。
- 肩が交互に上がり下がりしていると感じられるでしょうか?
- 首や胸の前側を柔らかくします。
- 頭が動くと胸や腰の背骨がどのように動いていますか?
動きをやめて体起こして座って休みます。
- 今どのように座っていますか?
- 肩や首の感じはどうでしょうか?
step
4最初の動きがやりやすくなったか確かめてみましょう
両肘で机に寄り掛かります。
両手を重ねます。
手の甲に額を付け、肘を張ったまま頭を上げて天井の方をゆっくり楽に見上げたり、額を手の甲に戻したりします。
3~5回繰り返します。
- 頭は持ち上げやすくなりましたか?
- 今はお部屋のどこを見ていますか?
- 最初より背中が一緒に動いていると感じますか?
- 動く範囲は広がったでしょうか?
- 頭を持ち上げるときはなるべく手や肘を使わずに背中や胸を使って動きましょう。
- 肩や首は楽になりましたか?
背中のコリ解消には肩甲骨の動きだけでなく、体全体で動くことが大切
背中のコリ解消には、肩甲骨だけでなく体全体で動くことが大切となっていきます。
デスクワークなどで前かがみの姿勢が続くと胸の前側は縮み、背中側は引き伸ばされた状態が続きます。
すると背中側の筋肉は戻ろう戻ろうと常に緊張状態になります。
背中側の筋肉の緊張状態が続くと、肩甲骨や首周辺だけでなく、背中全体の筋肉をかためてしまうことになり動きが悪くなります。
これが背中や肩のコリに繋がってくるのです。
今回ご紹介した背中のコリ解消エクササイズは、ストレッチやマッサージという方法ではなく、動きの悪くなっている肩甲骨を動かすことで背中や肩のコリや痛みを解消するというものです。
更には、肩だけでなく、首や胸、背中、そして体全体が連動して一緒に動くのだということを脳に気づかせるように構成されています。
そうやって部分的ではなく、全体で動くということを脳が学習すると、一か所にかかっていた負荷が分散されて痛みや不調を解消することに繋がっていきます。
背中のコリ、肩コリは目の使い過ぎも関係しています。
今回ご紹介した背中のコリ解消エクササイズと、疲れ目解消のエクササイズとを組み合わせるとより効果が得られます。
詳しいエクササイズの内容はこちらからどうぞ。
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今回ご紹介した背中のコリ解消エクササイズは、まだまだ色々なバリエーションがあります。
フェルデンクライス広島では、お一人お一人が意識を向けられていないところにアプローチして、体の動きを学ぶお手伝いをしています。
ご紹介したエクササイズのやり方がブログだけではわからないけどもっと活用したい、という方もぜひお気軽にお問い合わせくださいね。
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