先日は、広大でのフェルデンクライスメソッドグループレッスンでした。
前半は、頭を持ち上げる、床の上で体を転がすなどの動きを通して自分の足をどう使っているかに注意を向けていくレッスン、後半は、五感を使っての寝返りのレッスンでした。
何かを見るように寝返りをうつ、いい香りを追うように寝返りをうつなど、五感を使っての寝返りは参加者の方に新たな気づきをもたらしたようでした。
午後からは動きの学習会でした。
食事をするときなど、ベッド上で上半身を起こしていきます。本来なら椅子に座って・・・というのが基本ですが、現場ではよく見かける姿勢です。
ベッド上で上半身を上げていく時、ベッドの大きさとその方の体型が合っている場合はいいのですが、体の大きい人はベッドが折曲がっていくところとお尻がずれていわゆる仙骨座りの状態になってしまいます。
体が大きくない人でもよく起こっています。
ベッドの折曲がっていく場所とお尻が合ってない状況は現場ではよく起こっていることなのです。
合ってないと患者さんは仙骨座りになります。
仙骨座りになると患者さんの体にどんなことが起こるのでしょう?
図解入門よくわかる股関節・骨盤の動きとしくみ 著者: 國津秀治
仙骨座りとは、
骨盤が後ろに傾いてお尻全体が前へ滑っている座り方です。
*電車で座っている人にもこういう座り方をしている人いますね・・
この状態で長時間座っていると床ずれもできやすいですし、背中が曲がって胃も圧迫されるので消化にもよくありません。
両腕も上手く使うことはできませんから口に食物を運ぶのも難しくなってしまいます。
*一見楽そうなリクライニング式の車椅子でも同じことが起こっています。
体の大きい人をベッド上で上半身を起こしていくときになんとかこの仙骨座りを解消できないか?と、日頃から思っていたのですが、参加者の方からいい方法を教えていただきました。
それが下の写真です。
モデルになってくれた方はかなり長身で、ベッドが折曲がるところとお尻の部分があっておらず、サポートがないと仙骨座りになってしまいます。
きちんと坐骨に重さがのるようにクッションで調整しました。
なかなかよい感じではないでしょうか~
何気なくやっているベッド上で上半身を起こしていくこの姿勢ですが、患者さんの状態によっては快適でない姿勢をとらせてしまっていることも少なくありません。
上半身を起こす前に、患者さんの体型とベッドが合っているか?
起こした後も、飲み込みやすいか?腕は動かしやすいか?
呼吸はしやすいか?など、看ていく必要がありますね~
こんな感じで広大をお借りして2~3か月に1回の割合で、午前中はフェルデンクライスメソッドグループレッスン、午後からは動きの学習会と題して現場でのお困りごとを色々な職種の方が集まってあーでもないこーでもないとワイワイやっています。
午前中のフェルデンクライスは一般の方も参加OKなので興味のある方はぜひ参加してみてくださいね!