熱戦が繰り広げられているオリンピックもいよいよ佳境に入ってきましたね!
日本選手の活躍に見ているこちらも思わず力が入ってしまいます。
選手たちを見ていると、本番に最高のパフォーマンスを発揮するのって難しいんだな~とつくづく思います。
誰でもミスしたくないと思う瞬間ってあると思うんですね
その思いが強いと緊張して体が硬くなってしまう・・・
緊張を上手く活かせる選手もいれば、上手く気持ちを切り替えられずそのままズルズルいってしまう選手もいるでしょう。
そういう私はかなりの緊張しやすい人間です。
オリンピックを見ていたら、フェルデンクライスメソッドのトレーニング中に、緊張しやすい私に新しい発見をさせてくれたエピソードを思い出したので、今回はそれについて書きたいと思います。
これは、フェルデンクライスの指導者になるためのトレーニングを受けていたころのお話です。
トレーニング中は、スーパーヴィジョンといって一般の方を外部から招いて個人レッスンをすることが何回かありました。
私がレッスンをしている様子を先生はもちろん、同期の生徒達からもガン見されてしまうというものでした。
緊張しやすい私にとってこのシチュエーションは
た、たすけて・・・
まさにそんな気持ちでした。
私は人から見られるのが苦手です。
本当はそんなことないのに、見られている!と思った途端に緊張してしまうのです。
そんな私が大勢の前でレッスンをしなければならないなんて!
当日は心臓は波打つし頭の中もグチャグチャで、失敗したらどうしよう!緊張してるのがバレたらどうしよう!
そんなことばかりが頭の中を巡っていました。
私はとにかくコンプレックスが多いのです。
不器用で、物事がスムーズに進んだことなんて殆どありません。
ですから、何かしようとすると、また失敗するんじゃないか?
緊張してしまって何もできないんじゃないか?
と思うことがよくありました。
そして、だんだんとそういう自分が好きになれず、いつも自分で自分のことを下にみるようになりました。
その自信のなさを隠そうと、他人に対しても必要以上に謙遜してみせたりして、予防線もはっていました。
ある日トレーナーの先生に
「私はすごく緊張しやすいんです。失敗しないかといつも心配なんです」
と言うとトレーーナーの先生は・・・
失敗するという状況を楽しめるようになるといいわね
というじゃあーりませんか!
一瞬「は???」ってなりました。
失敗するって思うから緊張するのにそれをそれを楽しむ???
私はかなり混乱しました。
先生は続けます・・・
今度失敗しそうな状況があったら、今度はどんな失敗をするんだろう?
失敗をするとまた新しいことを学ぶことができる
今度はどんなことを学べるだろうか?
と思うようにしなさいと言うのです。
これは私にとっては全く新しく、とても衝撃的な考え方でした。
失敗をすることを楽しむ?
失敗は新しいことを学ぶチャンス?
でも、そう考えると
失敗をする自分、緊張しやすい自分もそれほど悪くないじゃないか!
と、思えるようになったのです。
確かに、失敗した後や緊張する状況というのはいつもと違う感情が湧いてきます。
心臓がバクバクいったり手が震えたり・・・
でも、それと同時に
今までと比べものにならないくらいの学びもしているのです!
失敗は成功のもと!
という言葉が初めて府に落ちた感じでした。
このトレーニング中に得た考え方は今でも大いに役立っています!
この失敗をすることに関しては、モシェ・フェルデンクライスがこんな言葉を残しています。
間違いをどのようにやるかが分からなければ、どうやって正しくやるかも分からない
フェルデンクライスの残した言葉は色々ありますが、この言葉はレッスンをするときにいつも私と共にあります。