最近、とても印象的なプレゼンテーションを見る機会がありました。
メーガン・ワシントン: なぜ人前で話す恐怖の中で生き続けるのか
内容 ~TED日本語より~
メーガン・ワシントンはオーストラリアを代表する歌手の一人であり、ソングライターです。
そして子供の頃から吃音を抱えています。
この大胆に自分をさらけ出したトークの中で、彼女はどうやってこの言語障がいとつきあっているかを打ち明けます。
「st」の文字が組み合わせられた単語をさけることに始まり、発話直前に言い変えて脳をだますことまで。
そして、そうです、彼女は伝えるべき事を話す代わりに歌うのです。
日本語字幕付きはこちらで
生まれながらに吃音を抱えている彼女にとって人前で話すということは相当勇気のいることだったろうと思います。
パフォーマーでもあるわけですから、普通に考えると吃音というのは隠したい部分です。
にもかかわらず、自分の弱点をさらけだして正直に堂々と話しているところに心打たれました。
彼女のプレゼンテーションを聞いているとフェルデンクライスメソッドを生み出したモシェ・フェルデンクライスの言葉を思い出しました。
あなたの中に本当の弱さを見つけて、それに負けてしまいなさい。
そこに、あなたの才能を生かす道があります。
ほとんどの人々は自分の弱点を克服するかすっかり覆い隠そうと力を尽くすことに人生を費やしてしまう。
自らの弱点を受け入れることに力を尽くして、自身を分裂させない人、そんな人は非常にまれです。
でも、どんな世代にもそのような人は少しはいます。
そして彼らはその世代を導くのです。
モシェ・フェルデンクライス
Find your true weakness and surrender to it.
Therein lies the path to genius.
Most people spend their lives using their strengths
to overcome or cover up their weaknesses.
Those few who use their strengths to incorporate their weaknesses,
who don't divide themselves, those people are very rare.
In any generation there are a few and they lead their generation."
Moshe Feldenkrais
フェルデンクライスプラクティショナーの澤田氏訳編より使用させていただきました。
モシェ・フェルデンクライスは、生前に印象深い言葉をいくつも残していますが、この言葉が私は一番好きです。
自分の中の本当の弱さを見つけて、それに負けてしまうなんて!そんな発想は今まで私の中にはありませんでしたから
最初に読んだときは結構衝撃的だったのと同時に気が楽になったのを覚えています。
「なるほど!まずは負けてしまえばいいんだ!」
とはいえ・・・
なかなかできることではありません。
まだまだ修行中でございます。